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2006'01.19.Thu
煙草 と キス の 関係(ツォン)
煙草 と キス の 関係(ツォン)
煙草 と キス の 関係




を探して休憩室へ行くと、彼女は細いシガレットを咥えていた。物憂げな表情を浮かべて、ぼおとしている姿を見るのは初めてだった。紫煙がゆらゆらと上がっている。ツォンは自販機からブラックを買って、彼女の前に坐った。は力なく「お疲れさまです。」と呟いて、煙をゆっくり吸い込んだ。


「煙草吸うのか。似合わないな」


ツォンはネクタイを緩めながら、自分のシガレットを胸ポケットから取り出した。


「レノが、一本くれたんです。初めてなんですけど・・・あんまりおいしくないですね。」
「はじめはそう思うな。癖になるんだ。やめとけよ。」
「ツォンさんが、いっつも吸ってるからどんな味だろうと思って。」
「なんの味がした?」


は数瞬考えてから、少し頬を赤らめた。白い肌がほんのり薄紅に染まるのは、見ていて面白い。彼女の肌は、少し吸っただけで簡単に痕が付いてしまうことをふと思い出した。


「キスの味 かなぁ」


虚ろに開かれた目は、その行為の記憶に酔っているのか、徹夜明けで単に眠いだけなのか。おそらく後者であろうが、恍惚に似た表情はツォンの劣情を誘った。が、昼間に、しかも会社でことに興じるような浅はかを起こすほど、彼は若くはない。今夜が楽しみだとは、口に出さなかったが。


「わるかったな、美味くなくて。」
「そう思ってるなら少しは控えてくださいよ」


は自分の咥えていたそれと、彼が火をつけたばかりのそれの火を灰皿で揉み消すと、紙コップに注いであったミルクティを飲み干した。苦かった、と悪態をつく。
(ああ俺のキスは苦いものなのか)ツォンは染み付いてしまった煙草の臭いと味をすまなく思った。これからはもう少し控えることにしようと心に決める。


「苦いのは、嫌だったか?」
「ツォンさん以外だったら、嫌だったです。」


これから仮眠とります、と云って、はふらふら休憩室を後にした。どうせ寝るのならはじめから寝ておけばいいものを。ツォンは彼女のそんなところが未だよく理解できなかったが、入れ替わりにやってきたサボり常習犯のレノは、仮眠室へ向かうの背中をみて面白そうに笑った。


「あいつ、俺が煙草は目が覚めるぞ、って云ったら奪っていったんすよ、と。」
に煙草なんかやるな。」
「可愛いじゃないすか、と。愛するツォンさんに寝る前に会いたいからって、こんなとこで来るの待ってるなんて。」


レノは上司と同僚のオフィスラブを楽しそうに見守っていた。
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22 :31/ OLD
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