小説置き場。偏見と偏愛をくどくどかいております。
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2005'10.24.Mon
休日のあさに
灰男のラビと朝のベッド
休日のあさに*ラビ/
「おはよう」

頭の上からラビの声が降ってきた。ここは何処だろう。あたりを重いまぶたを押し開けて見回すと、見慣れた彼の部屋だとわかった。そういえば、昨夜彼の帰還を祝って二人で酒盛りをしたのを思い出した。この頭痛はそのせいか、とズキズキ痛む頭をおさえつける。結局ここで眠ってしまったのか。しかも疲れているはずの彼のベッドを占領して。軽い自己嫌悪に陥ったが、ラビの浮かべる笑みに払拭される。

「・・・おはよ・・・、ごめん、ベッド」

気にしないで
と寝癖のついた髪を撫でられると、わたしはネコにでもなったような気分だ。愛しい飼い主に甘えるネコ。ラビがベッドに腰掛けると、その重みでギシと音を立てる。起き上がりもせずに彼を見上げた。精悍な顔立ち。イギリスではあまり見ない風貌は、彼の血統にゆらいするのだろうか。繊細であり野性的でもある。捉えどころのない男だ。

「今なんじ?」
「もうすぐ6時さ」
「もう少しゴロゴロしとこ」

二人が寝転ぶには少し手狭なシングルベッドにうずくまると、やはり窮屈だった。間近に彼の顔があると思うと、心臓が云うことを訊かなくなったが、それでいいと思えた。この緊張は穏やかに訪れるから。

「仕事ない日って暇さ」
「仕事が大変なんだから、いいんだよ。多分」

目を閉じる。視界という五感のひとつを失うと、残りの感覚が急に敏感になった。やわく香るラビの匂いに、身動きする振動、空気の流れ、呼吸のリズム。なにかしゃべるわけでもなく、長い時間目を閉じてこの世界を堪能した。

「・・・俺たちって、健全」

「 うん 」

空気が変わる。ふと目を開けるとラビと視線が絡まった。口元に笑み。

「キスしてもいい?」

「 うん 」

静かに重なったくちびるは、独特の柔みと熱をもち
昇りゆく陽の耀きとともに一日の始まりを告げた。
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09 :52/ OLD
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